2008年モデルからツーリングモデルにABSが導入され、アクスルの径も変わり、
ホイールベアリングが一新されました。
フロントホイールでいえば、左側にABSのピックアップセンサーが付いていますので、
こちら側のホイールベアリングはABS用のもので、マグネットが入ってます。
右側のベアリングは、普通のボールベアリングです。
これがABS側のベアリング。
シールドタイプのボールベアリングです。
問題を起こしたのはこの反対側のベアリングで、今回の車両は、フロント右側のベアリングが
粉々に壊れました。
以前にも、同様の壊れ方をしたツアラーモデルがありましたから、どうやらこのベアリング、
かなり怪しい品質かと思います。
品番は、9276 で、現在9276B となっており、2回の対策部品となってます。
つまり、何らかの問題があり、製造元で対策が2回もされているわけです。
これが壊れちゃったベアリング。
均一にならんでなければならないボールが、ぐちゃぐちゃです。
シールしているラバーも外れてました。
下手をしたら、焼き付いたりしたかもしれません。
この軸となるベアリングが壊れると、走行安定性が非常に損なわれますし、ブレーキ時に偏りが出て、
大変危険です。
高速走行時に、いきなりハンドルが暴れ出したりすることもありますから、あってはならない故障。
普段から乗りなれている愛車の変化を、気付いてくれるお客様でよかったです。
なんかいつもと違う感じが70km/hくらいで出たから見てくれ!というご依頼。
案の定、ベアリングが逝ってました。
本当に、事故にならなくてよかったです。
ツーリングモデルの2008年以降に乗られている方は、ここのベアリングは要注意です。
ちゃんとした点検をしていれば、まず気付ける箇所です。
乗っていて、何か不安な変化を感じたら、きっちり原因究明をしましょう。