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2018.01.28 Sunday

経年劣化のゴムホース

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    当店が得意とする年式は、90年代から2000年代のキャブ車です。

    それは、ディーラー時代に新車として扱っていた経験と、実際に所有して乗ってきた

    メリット・デメリットを肌で感じているからでしょう。

     

    今年は2018年。さすがにキャブ車=古い、インジェクション車=高年式という感覚は

    そろそろ間違ったものと認識しなければいけません。

    10年前って、世間一般からすれば、十分古い車両ですよねw

     

    得意とする年式に関しまして、そろそろ15年から20年以上年月を重ねているわけで、

    普通に乗っていても、何かしらの不具合が起きてきます。

     

    そんな中、タイヤやオイルシール、ホースなどのゴム製品のお話です。

    写真は、90年代後半のスポーツスターです。オイルドレンホースあたりにオイルが

    垂れてきているということで、オイルリークの場所を探していきます。

    IMG_4747.JPG

    上の写真は、バッテリートレイを外した状態でオイルタンク裏側のフィッティングを

    点検しているところです。

    このオイルタンク裏から出るドレンホースが今回のオイル漏れの原因だったわけですが、

    20年以上の年月で、オイルホースはバッキバキに固くなり、ゴム自体が限界を迎え始めていたので、

    オイルタンクとオイルポンプのフィードとリターンホースや、オイルクーラーのホースも一新します。

    オーナーさんがゴム製品の大手に勤めているだけあり、全部換えてくれという指令出てましたしw

     

    IMG_4752.JPG

    オイルタンクを外し、裏側にクラックなど入っていないかチェックします。

    マウント方式の違う、90年代前半のスポーツスターは、オイルタンクから出る

    バッテリートレイのステーの溶接部分にクラックが入り、オイルが漏れてきます。

    構造上の問題でしたから、途中から対策されましたが、未対策車両は、注意が必要です。

    今回の車両は対策後の年式なので、何も問題ありませんでしたが、トランスミッションの

    ブリーザーホースの取り回しが良くなく、オイルタンクのふちに挟まれていたので

    気が付けて棚から牡丹餅でございます。

    ちなみに、このブリーザーホースが折れ曲がったりしてしまうと、ミッション&プライマリーケース内の

    圧力が逃げず、最悪クランクケースのオイルシールが破損したり、クランクケースの

    合わせ面からオイルが漏れてきます。そうなったらエンジンを降ろすような修理です涙

     

    IMG_4748.JPG

    これが今回のオイル漏れ原因ホース。オイルタンクからオイルポンプに行くホースと

    ドレンホースに分岐する三又があるため、たくさん使われているホースクランプの

    一個でもゆるんだりするとオイル漏れが始まります。

    ちなみに、これらの純正ホース、三又フィッティングなど、すべて廃盤・・・・・

    社外パーツや汎用品、インチ企画のホースで対応するしかありません。

     

    IMG_4749.JPG IMG_4750.JPG

    こちらの写真は、オイルポンプです。

    カムケースの下側にあります。

    オイルタンクとこのポンプとの間には、2本のホースでつながれています。

    カムケースの内圧とオイルタンクの内圧を調整するホースも一本、ございます。

     

    この辺りは、ケースが邪魔をして非常に作業がしづらいです。

    純正のクランプを使うと、カシめるのに工具が入らないので、ネジ式のホースクランプで対応。

    純正にこだわるのであれば、カムケースは外さないといけません。(パーツ、廃盤ですけどねw)

     

    IMG_4751.JPG

     

     

    IMG_4753.JPG

    そして今回の交換してはずしたホース類。

    どれもが経年劣化で非常にもろくなってました。

    10年以上経っているゴム類は、注意が必要ですね。

     

    これらのホース、耐ガソリン・耐油のものでないといけません。

    それと、内径が合わないと、オイル漏れの原因となります。

    下手なホースを使うと、あっという間にオイル漏れ、はたまたガソリンにやられ

    ゴムが溶け、エンジンがぶっ壊れることもあります。

    用途と材質の意味を理解すれば、間違うことはありません。

    これらはケチったらダメですね。

     

    ということで、そろそろ気になる年式にお乗りの皆さま、何かのタイミングで

    予防修理をお勧めいたします。

    コメント
    ゴムはなま物ですからねー。
    定期的な交換が必須ですね。
    おかげさまで気持ちよく春を迎える準備ができました。
    • ゴム屋
    • 2018.02.03 Saturday 23:49
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